海へと続く青白い路地

天涯小鎮を散策するのは、静かで壮麗な絵巻の中を歩くようである。ここ最大の魅力は、海へと真っ直ぐに伸びる数本の通り（青龍、白虎、朱雀、玄武、黄龍）にある。青と白が織りなす建築様式は天涯だけが持つ優しさをたたえ、壁面には色彩豊かな楽しい落書きが描かれ、どの角を曲がっても童心と驚きに満ちでいる。通りの先には青い海が広がっでいる。ここでは自由に歩き、立ち止まり、交差点で波が湧き立つ様子を見つめ、この独特の「額縁景色」をカメラに収められる。

海辺のコーヒーとオレンジ色の海の夕日

天涯小鎮では、最も真面目な過ごし方は「時間を無駄にすること」である。海を望むカフェを選び、厳選されたハンドドリップかエスプレッソ、そしてこだわりのプチスイーツを注文し、柔らかいソファで午後のひとときを過ごしてください。夕暮れ時が来ても、急いで去る必要はない。「オレンジ色の海」のような夕日が、きっと驚きをもたらしてくれる。柔らかな光が海面を染め、夕焼けが空を茜色に変えるのを見つめ、頬をなでる海風のささやきを感じてください。これは一日の中で、雰囲気が最高に高まる輝かしい瞬間である。

波の音に抱かれて眠るひととき

星付きホテルの豪華さとは異なり、天涯小鎮の民宿が提供するのは、より自然に近い居住体験である。ここにある多くの宿は海に面している。洗練されたデザインのこれらの家に滞在すれば、降り注ぐ陽光の温もりにいつでも触れ、波の音を子守歌に眠りにつくことができる。朝には光が海面を満たす様子を、夕方には漁船が港に帰る姿を見守ることができる。この束縛のない、自由でのびやかなリズムこそ、天涯小鎮が旅人に贈る最高の贈り物なのである。

舌尖で味わう天涯の味

この町にはロマンチックな風景だけでなく、独特の土地の味も秘められでいる。サボテン料理はここの名物である。野生のサボテンのトゲを取り除き千切りにし、湯通しした後、豆板醤で炒めると、さっくりとした独特の食感が天涯だけの味わいを創り出す。路地裏の港町風麺、甘味処の涼しいデザート、そして道端でよく見かえる海老のせんべい——ひと口ひと口が、新鮮で甘みのある漁師町の滋味である。もちろん、海を望むテラス席のあるレストランを選び、夕暮れの風の中、豊かな海鮮の食事を楽しむのも一興である。