黄金色にカリッとした春節の味:海南「タンサン」
海南では、春節の始まりは爆竹の音に代わり、街中に立ち昇る揚げ物の芳醇な香りが、春節の始まりを告げます。黄金色に揚がった菓子が出来上がった瞬間、新年の味覚の記憶が一気に呼び覚まされます。数多くのお正月菓子の中で、「タンサン」は独特の形とサクサクの食感で、島民の茶卓に欠かせない「春節の味」です。
1.卵の香りと油の温度:島の味の誕生
海南の年配者にとって、タンサンを揚げるのは正月前の大切な儀式です。「タンサン」は名前は簡単ですが、深い意味が込められています。小麦粉・卵・ラードを原料とし、油で揚げると黄金色に輝き、カリントウに似ていますがより軽やかです。熱い油の中で生地が膨らみ、「ジュワジュワ」と音を立てる様子は、豊作と豊かさを讃える歌のようです。揚げたてのタンサンは口に入れるとすぐに溶け、焦げ目の香りと卵の香りが口いっぱいに広がり、故郷を離れた人々が夢見る子供の頃の味です。
豆花の好みの争いのように、海南のタンサンには「蜂蜜味」と「南乳味(紅腐乳汁)」の二つの流派があり、それぞれ熱狂的なファンがいます。
蜂蜜タンサン(甘口):甘いもの好きにはたまらない味。サクサクのタンサンに透き通った麦芽シロップをからめ、冷ますと琥珀色に輝きます。一口食べればシロップが糸を引き、食感はサクサクで甘くてもくどくない。新年の生活が「甘く幸せに」なるよう願いが込められています。

南乳タンサン(塩気):海南の地元らしい味。生地に紅腐乳汁と黒ゴマを混ぜ込みます。南乳の独特の発酵の塩気が、高温で揚げることで引き立ちます。口の中でゴマの香ばしさと南乳の塩気が調和し、サクサクと乾いた食感はお茶やお酒のお供に最適です。

タンサンの原料は小麦粉・卵・油・ゴマと質素ですが、「口に入れるとほろほろ溶けるサクサク食感、香ばしくて焦げない」仕上がりには匠の技が必要です。

形作り:生地を蝉の翼のように薄く伸ばし、細長く切って真ん中に切れ目を入れ、一端を通してひねります。このひと捻りで形が美しくなるだけでなく、熱が均一に伝わり、サクサクに揚がります。

火加減:油が7~8分熱くなったら投入。強火で形を整え、弱火でじっくり揚げます。このほんの数分間が、調理師と火加減の駆け引きなのです。淡い黄色になったら取り出し、余熱で黄金色に仕上げます。少し揚げすぎれば焦げ、足りなければ柔らかくなる。絶妙な火加減が、あの「カリッ」という音を生み出します。
04.味を探すガイド
三亜では、タンサンは糖貢・京果・餃子酥などの伝統菓子と共に、海南春節に欠かせない「春節菓子セット」を構成しています。黄金色にカリカリと揚がった手作り菓子は、代々の海南人の団欒と祝いの美しい記憶を紡いでいます。三亜の伝統的な市場や古街の菓子屋へ足を運び、揚げたての黄金色のタンサンを見つけましょう。一袋購入し、暇な時に**歌碧欧(コピオ)**と共に味わえば、サクサクと噛む音の中で、この島の最も本場で温かな春節の味を感じられます。


